コンセントのプラグの穴が開いている理由
差込プラグは、電気機器に電力を供給すためのコネクター(接続器)です。
「差込プラグ」と「プラグ受け」で構成されているコネクターを「配線用差込接続器(はいせんようさしこみせつぞくき)」と呼びます。
「差込プラグ」を「プラグ受け」に抜き差ししてコード相互間の電気的接続をします。
通常の差込プラグには穴が空いています。
差込プラグの穴にはどのような理由があるのでしょうか。
差込プラグには穴が無いタイプもあるのでしょうか。
穴が空いている差込プラグと、穴が無い差込プラグの違いは何でしょうか。
次に、差込プラグのこと・差込プラグの穴の理由・差込プラグの穴が無いタイプ、などの紹介をします。
プラグ
差込プラグの英語表記は「plug」です。
差込プラグは、導体となる刃と、絶縁物で覆ったコードなどとの接続部などで構成されています。
「差込プラグ」を手にもって「プラグ受け」と抜き差しをします。
「差込プラグ」を「コンセント」と間違う人も多くいます。
コンセントの米語表記は「ACoutlet」・英語表記は「plug socket」になります。
コンセントは、「差込プラグ」を接続するための、造営材や機器などに固定できる「プラグ受け」になります。
コンセントは、一般的には壁面や床面などに設けられています。
コネクタボディ(コードコネクタボディ)は、コードなどの延長用で、固定しないで使用する「プラグ受け」です。
マルチタップは、一つのコンセントまたはコードから二つ以上の分岐接続ができる「プラグ受け」で、固定しないで使用するものになります。
次に、差込プラグの穴の理由・差込プラグの穴が無いタイプ、などの紹介をします。
差込プラグの穴
差込プラグの栓刃(ブレード)には穴が開いています。
差込プラグに穴が空いている理由は、差込プラグの“抜け止め”です。
差込プラグに穴が開いていることで、コンセントに差し込んだ時に”抜け止め”の役割を果たします。
コンセント側には、プラグ栓刃を保持する「刃受けばね」の「ボッチ」と呼ばれる突起があります。
差込プラグを充分に最後まで差し込むと、栓刃(ブレード)の穴に「ボッチ」が入ります。
差込プラグを最後まで差し込んだ事を感触で確認できます。
栓刃の穴に「ボッチ」が入ることで、差し込んだプラグがコンセントから抜け落ちたりしません。
差込プラグの栓刃(ブレード)に穴が無いと、差込プラグが容易に抜けてしまいます。
また、コンセント側の金属と差込プラグが密着しないので、接続部分が発熱して危険な状況になります。
電気用品の技術上の基準を定める省令である経済産業省令では、125V15Aプラグの形状を規定しています。
プラグの栓刃根元から11.7mmの箇所に直径3mmの穴が指定してされています。
穴は義務となっています。
次に、差込プラグの穴が無いタイプ、などの紹介をします。
穴が無い差込プラグ
差込プラグに穴が開いている理由は、差込プラグの“抜け止め”のためです。
経済産業省令では、125V15Aプラグに規定されています。
経済産業省令では、栓刃(ブレード)の穴は義務ですが、ばね」「刃受け」の「ボッチ」は任意となっています。
米国のブレード寸法を規定するNEMA規格WD6では、栓刃(ブレ―ド)の穴も任意となっています。
日本の一般家庭で使う差込プラグには栓刃(ブレード)に穴が開いています。
差込プラグに穴の無いタイプは海外にはありますが、日本の一般家庭では使われていません。
隣国の中国の差込プラグの栓刃(ブレード)には穴が開いていません。
栓刃(ブレード)がない差込プラグは、家電の故障の原因や発熱による火災の恐れがあるので注意が必要です。