灯油とガソリンの違いと安全な見分け方
灯油とガソリンの違いが分からないと危険です。
灯油とガソリンの見分け方を知っていれば、ストーブに間違ってガソリンを入れるなどの事故を防ぐことができます。
灯油や軽油やガソリンは石油から作られています。
石油は、炭化水素を主成分とした液状の油です。
炭化水素に硫黄・酸素・窒素などさまざまな物質を含んでいる液状の鉱物資源になります。
地下の油田から採掘後、ガス・水分・異物などを大まかに除去した精製前のものは原油と呼ばれています。
石油の成分のほとんどは炭化水素になります。
石油を精製して、天然ガス・ナフサ(ガソリン)・灯油・軽油・重油・潤滑油・アスファルトなどの製品がつくられます。
次に、灯油とガソリンの違い・灯油とガソリンの見分け方などの紹介をします。
灯油
灯油とガソリンの違いを分かるために「灯油」の概要を紹介します。
灯油の漢字表記には「燈油」もあります。
灯油は、灯火用の液体燃料の総称になります。
灯油とは、元来はランプなど照明器具のための油のことでした。
灯火用の液体燃料としては古来より胡麻油や鯨油などが用いられていました。
灯油の文字は、「ともしびあぶら」とも読みます。
現在の灯油は、石油を精製した燃料です。
灯油は石油の分留成分の一つであるケロシンを暖房やランプの燃料として利用するために調整した製品になります。
灯油は、無色透明で特有の臭気を放つ液体です。
灯油の引火点は37~65℃間で、その自然発火温度は220℃になります。
灯油の品質は日本工業規格(JISK2203)で規定されています。
灯油の品質規格には「1号灯油」と「2号灯油」があります。
1号灯油と2号灯油の引火点は40℃以上になります。
1号灯油の色はセーボルト色+25以上です。
1号灯油は「白灯油」と呼ばれています。
次に、ガソリンのこと・灯油とガソリンの見分け方などの紹介をします。
ガソリン
灯油とガソリンの違いを分かるために「ガソリン」の概要を紹介します。
ガソリンの漢字表記は「瓦斯倫」です。
ガソリンは代表的な液体燃料で、米国ではガスと呼ばれています。
日本でも自動車の燃料切れを「ガス欠」などと言います。
常温で揮発性が高いので、日本の法令では揮発油と呼ばれる場合があります。
ガソリンは、燃料としてガソリンエンジンや携帯用コンロなどに使われています。
ガソリンは、一般的にどの国でも軽油・灯油との区別・識別のために着色されています。
日本ではガソリンの色を「オレンジ色」に着色するように定められています。
ガソリンは、ガソリンスタンドで販売されています。
アンチノック性が大きい高オクタン価ガソリンは「ハイオク」と呼ばれています。
レギュラーガソリンは単に「ガソリン」・「レギュラー」と呼ばれています。
次に、灯油とガソリンの見分け方を紹介します。
灯油とガソリンの見分け方
灯油とガソリンの違いは、引火点と着火点になります。
灯油は着火点がガソリンよりも低く引火点が高く、揮発性も低くなっています。
ガソリンの引火点は非常に低く揮発性も非常に高くなっています。
灯油とガソリンの見分け方は、灯油は無色でガソリンはオレンジ色だと覚えておきましょう。
灯油とガソリンを色で見分けられないときには、布や手に付けてスグに乾くか否かを確かめます。
灯油はスグには乾きませんがガソリンは揮発性が良いのでスグに乾きます。