先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)
先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)とは耳介の前方の小さな孔(あな)です。
孔の大きさは縫い針の穴程度のもので遺伝が関係しています。
耳介は胎児期に小さな軟骨性の塊が集まってひとつの軟骨に形成されたものと考えられています。
小さな軟骨性の塊がひとつの軟骨に癒合する時の小さなすきまが先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)だと考えられています。
孔の下にある袋状なものに白い泥状の分泌物がたまります。
孔の下にある袋にたまった分泌物が感染の原因となって炎症を起こすことがあります。
感染すると袋ごと発赤してはれあがります。
赤くはれあがると孔の周囲に痛みだし、周囲の皮下組織に炎症が及ぶと膿が溜まって激痛になります。
耳に小さな孔があっても通常は気にすることはありませんが、感染しないように孔の周囲を清潔保つことが大切です。
次に、先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)の紹介をします。
先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)
先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)があると、たまに痒みがあったり孔から白い汁がでることがあります。
白い汁は孔の中にたまった汗・垢・分泌物などです。
白い汁が出ても痛みなどなければ放置していても大丈夫です。
白い汁が出てきた孔を、頻繁に汚い手で触ったりすると雑菌が入るので注意しましょう。
孔に雑菌が入ると炎症を起こす原因になります。
孔が炎症を起こすと真っ赤に膨れ上がってしまいます。
赤く腫れあがったのを放置すると、孔の袋の中に膿が溜まって化膿します。
孔から出る汁が白色から黄色に変わったら病院で治療を受けることをおススメします。
先天性耳瘻孔の治療
先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)から出ていた白い汁が黄色になって赤く腫れたら病院に行きましょう。
通常は先天性耳瘻孔を中心にニキビのように腫れます。
先天性耳瘻孔が腫れて痛みがある場合には耳鼻科の診療をおススメします。
病院に行くのは面倒だからと、雑菌が付いた氷やタオルで冷やしていると腫れがひどくなります。
チョットの腫れ程度では自然治癒を期待して放置してしまいますが、化膿する前に早めに耳鼻科の治療を受けるのが適切です。
軽度の炎症であれば、薬や抗生剤の服用で簡単に改善します。
大切なことは自己判断をしないで耳鼻科でOKが出るまで治療を続けることです。
化膿がひどいと手術
先天性耳瘻孔(せんてんせいじろうこう)の中に膿がたまって化膿したら耳鼻科で処方された外用薬や内服薬で治療できます。
化膿した状態でも我慢していると悪化して、外用薬や内服薬では治まらなくなります。
外用薬や内服薬が聞かない場合は切開手術などで膿をだして治療します。
膿を出す方法には2つあります。
注射針を患部に刺して膿を吸い出す方法と、切開手術で海を出す方法です。
腫れの症状が軽ければ手術も簡単で治療期間も短くて済みます。