電線がたるんでいる理由
電線には2種類あります。
送電線と配電線です。
送電線と配電線をよく見ると「たるみ」があります。
電線にたるみがある理由を知っていると、子供に自慢できますね。
送電線は、発電所で発電した電気を配電網に送るための電線です。
送電網システムを使って送電線の運用が行われています。
配電線は、送電網から変電所を通して受電した電気を需要家に供給するための電線です。
配電網システムを使って配電線の運用が行われています。
次に、電線のたるみの理由・送電線と電気・配電線、を紹介します。
電線のたるみ
電線のたるみには大切な理由があります。
電線のたるみ(弛み)は配電線でも分かりますが、送電線の方がよく分かります。
送電用の鉄塔と鉄塔の間の送電線は垂れ下がっています。
発電所から送電する時には、50万Vなどの高電圧で電気が送られています。
高電圧の送電線は太く重いもので2.6kg/mもあります。
高電圧の送電線が100mもあれば260kgにもなります。
送電線の鉄塔間の距離は300~400mなので、1本の送電線でも780~1040kgの重量になります。
鉄塔には何本もの送電線が架かっているので、鉄塔は何トンもの力に耐えています。
重い送電線をピンと張ると、送電線と鉄塔に大きな力が加わります。
送電線と鉄塔を経済的に構築するためには、送電線には適切なたるみ(弛み)が必要になります。
送電線を弛ませ過ぎると鉄塔を高くしなければいけないので、鉄塔の高さと支える力には詳細な検討が必要になります。
送電線のたるみ(弛み)は、温度・付着する氷や雪、等で変わります。
送電線のたるみ(弛み)は、周辺環境・気象・鉄塔の基礎・工事費・運用費、等のバランスを考慮して決められています。
送電線と電気
送電線や配電線のたるみ(弛み)の理由は経済性を考慮してあるからです。
電線のたるみ(たるみ)は、構造・環境・経済などを考慮して決められています。
日本には8万kmの送電線と24万基の鉄塔があります。
日本の隅々まで張り巡らされた送電網によって、日常生活を快適に過ごせています。
送電線を使って電気を送電するために、電線の両端に電圧差を発生させています。
送電線の両端に電圧差があることで送電することができます。
長距離の送電では電線の抵抗で送電ロスが発生します。
送電ロスを低減させるために、高電圧と低電流に変換して送電されています。
配電線
発電所で発電された電気は、送電線から配電線に直接送電されることはありません。
送電線で送電された電気は、変電所で電圧を落としてから配電線を使った各需要家に送られます。
発電所から変電所までの送電が高電圧なのは、送電ロスを低減するためです。
電力を運ぶための電線およびその支持物・付帯設備を含む電力設備を「電線路」といいます。
配電線路には、「特別高圧配電線路」・「高圧配電線路」・「低圧配電線路」があります。
「特別高圧配電線路」は、大規模な施設に引き込まれる配電線路です。
「高圧配電線路」は、住宅地などの架空電線路です。
「低圧配電線路」は、一戸建住宅などの50kva以下の引き込み線です。