北海道が「県」ではなく「道」の理由。北海道はなぜ分けない?
北海道(ほっかいどう)は、日本の北部に位置する島です。
日本の北部の島とそれに付随する島を管轄する地方公共団体を「北海道」と呼びます。
島としての北海道は、日本列島を構成する主要4島の一つになります。
地方公共団体としての北海道は47都道府県中で唯一の「道」になります。
ブランド総合研究所による「都道府県の魅力度ランキング」では、11年連続で1位に選ばれています。
魅力度ランキングだけでなく、観光意欲度・産品購入意欲度も1位です。
最も北に位置して平均気温が低い島ですが、居住意欲度でも3位になっています。
北海道の道庁所在地及び最大の都市は札幌市になります。
「北海道」1道から成る地方を北海道地方と言います。
人口は550万弱で都道府県順位第8位です。
面積は都道府県順位第1位で、日本の総面積の約20%超になります。
「北海道」には、35市129町15村・74の郡があります。
次に、北海道のこと・北海道の「道」の意味・なぜ北海道だけ道がつくの・北海道は九州のようになぜ分けない、などの紹介をします。
北海道
北海道にはいくつかの地域区分があります。
一般的区分には、道南地方・道央地方・道北地方・道東地方があります。
道南地方は、渡島・檜山の2振興局管内になります。
道央地方は、石狩・後志・空知・胆振・日高の5振興局管内・大雪地区になります。
道北地方は、宗谷・留萌の2振興局管内・天塩地区・紋別地区になります。
道東地方は、十勝・釧路・根室の3振興局管内・北見網走地区になります。
地域生活経済圏としての区分もあります。
地域生活経済圏は、道南圏・道央圏・道北圏・オホーツク圏・十勝圏・釧路、根室圏の6つになります。
北海道は東北地方に新潟県を加えた面積に匹敵する程広大なので、旭川市・函館市・釧路市の3市に、本州以南であれば都府県庁所在地にのみ設置される機関が置かれています。
次に、北海道の「道」の意味・なぜ北海道だけ道がつくの・北海道は九州のようになぜ分けない、などの紹介をします。
北海道だけ道がつく
北海道の「道」の意味や、なぜ北海道だけ道がつくのか気になっている人も多いようです。
日本は1都・1府・1道・43県があります。
1都や1府は理解できますが、北海道だけどうして「県」ではなく「道」なのでしょうか。
北海道も他の43県も自治体としては完全に同等だとされています。
北海道と秋田県などの43県は地方自治法でも全く違いはありません。
法律上は、「都」・「道」・「府」・「県」は呼び方の違いがあるだけで同格の役所になります。
戦後にできた「地方自治法」の第3条第1項の「地方公共団体の名称は、従来の名称による」という規定に基づいて、昔のままの名前を引き継いでいるようです。
明治時代では「府」と「県」だけしかなかったようです。
「府」と「県」の違いは重要度だったとされています。
東京・京都・大阪の3都市を「府」として、それ以外は「県」でした。
探検家の「松浦武四郎」が北海道の名づけ親とされている説もあります。
政府に提出した6つの案の内の一つ「北加伊(カイの字を海に変更)」に広域の地域区分を表す「道」をつけたものが採用されたとされています。
「北加伊道」から「北海道」に漢字が変更されたのは、昔からある行政区分の「東海道」や「南海道」に倣ったものとも言われています。
次に、北海道はなぜ分けないのかを紹介します。
北海道はなぜ分けない
北海道の「道」意味は広域の地域区分を表しています。
なぜ北海道だけ道がつくのかは、「県」にしては広すぎるので広域を示す「道」が使われているようです。
北海道は九州のようになぜ分けないのでしょうか。
もともと北海道は「函館県」・「札幌県」・「根室県」の3県に分かれる予定でした。
一時期は3県が存在していましたが、
・公務員の数ばかりが増えて非効率だ
・開発の成果が上がっていない、などの批判があったようです。
結局は明治19年(1886年)に、全体を1つの行政機関(北海道庁)で管轄するのが良いということになって、現在まで続いているとされています。
都道府県の上に広域の行政区分を設ける「道州制」が議論されるときでも、北海道はそのまま1つの「道」とされる意見が多いとされています。