給料、給与、手取りの違い。年収はどれを使う?税込み?税抜き?

就職活動を始めると、給料・給与・手取りという言葉をよく耳にします。

サラリーマンにとっては、給料・給与・手取りが少しでも多いと嬉しくなります。

サラリーマン生活で大切なのは報酬だけではありませんが、年収がアップすると素直にうれしいですね。

しかし、給料・給与・手取りの違いを正しく理解できているでしょうか。

給料・給与・手取りの意味を正しく理解していれば、家計の収支計画の間違いで慌てることはありません。

 

次に、給料・給与・手取りの違いを紹介します。

 

給料と給与

 

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給料・給与・手取りの違いを分かるために「給料」と「給与」の概要を紹介します。

求人案内には「給料」と「給与」が書いてあります。

「給料」と「給与」にはどのような違いがあるのでしょうか。

一般的な考えでは、「給料」とは基本給を指しています。

給料には手当や賞与(ボーナス)は含まれません。

地方公務員法第25条3には、給与に関する条例には給料表を規定しなければならないとされています。

例・「一般行政職給料表」などがあります。

「給与」については、所得税法第28条(給与所得)で定められています。

「給与所得とは、俸給、給料、賃金、歳費及び賞与並びにこれらの性質を有する給与(以下この条において「給与等」という。)に係る所得をいう。」とされています。

給与とは、賃金・俸給・給料・報酬・手当・賞与などの名称の如何を問わず、労務に対して支払われる対価の総称になります。

国税庁の「民間給与実態統計調査」での給与の定義は、

「各年における1年間の支給総額(給料・手当及び賞与の合計額をいい、給与所得控除前の収入金額である。)で、通勤手当等の非課税分は含まない。なお、役員の賞与には、企業会計上の役員賞与のほか、税法上役員の賞与と認められるものも含まれている。」とされています。

以上から、給与は会社からもらっている全ての報酬になります。

 

手取り

 

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給料は基本給なので、労務に対して支払われる対価の給与とは違いがあります。

給料・給与・手取りとの違いを分かるために、「手取り」の概要を紹介します。

会社からもらう「給与明細書」には、給与に関するすべてが記載されています。

月給の額面は、会社から支払われた報酬の額です。

給与明細書の額面の額が全て受け取れることはありません。

支払われた金額から、社会保険料・所得税・住民税などが差し引かれます。

会社から支払われた額から、税金や社会保険料などを差し引いた残りの金額を「手取り」と呼びます。

給与の振込口座がある銀行に振り込まれるのは「手取り」の額です。

「手取り」として使えるお金のことは「可処分所得」と言われます。

独身のサラリーマンの場合、給与から税金・健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料などで20%程度が差し引かれるので手取りは80%程度になります。

 

年収とは

 

給料は正規の勤務時間で働いた報酬のことで、会社から支払われる全ての報酬の給与と手取りとは違いがあります。

「月給」・「月収」・「年収」の意味も間違っている人が多いようです。

「月給」は、1ヶ月の単位で定められた給与になります。

月給は、基本給と毎月固定で支払われる給与のことになります。

月給には、役職手当などは毎月固定されているので給与になりますが、月ごとに異なる残業手当などは「月給」には含まれません。

「月収」は、「年収」を12ヶ月で割ったものになります。

「年収」はボーナスや臨時収入なども含んだ1年間に支払われた報酬になります。

通常は、「月給」よりも「月収」の方が金額は大きくなります。