「割印」と「契印」の違いと押す位置、コツ。失敗した時はどうする?
「割印」と「契印」の違いを知っていますか?
契印を押印する位置には決まりがあります。
契印の押印を失敗しないようにするにはどうすればよいのでしょうか。
「割印」や「契印」は「印章(いんしょう)」を用います。
印象は一般的には「ハンコ」・「印鑑(いんかん)」と呼ばれています。
「ハンコ」・「印鑑(いんかん)」は正しくは「印章」になります。
印章は、木・竹・石・角・象牙・金属・合成樹脂などを素材としてつくられます。
一面に文字やシンボルを彫刻したものです。
印章は、個人・官職・団体のしるしとして公私の文書に押して特有の「印影」・「印痕」を残すことで責任や権威を証明するのに用いられています。
印章は、印(いん)・判(はん)・印判(いんはん)・印形(いんぎょう)・印顆(いんか)とも呼ばれます。
印鑑とは印影の登録簿を指しています。
そのため、印鑑登録に用いた印章(実印)を特に印鑑と呼ぶこともあったようです。
現在では、銀行印などの登録印を含めた印章全般を印鑑やハンコと読んでいます。
次に、割印と契印の違いや、契印の位置・契印を失敗しない方法などの紹介をします。
割印(わりいん)
割印(わりいん)と契印(けいいん)の違いを分かるために、「割印」の概要を紹介します。
「割印(わりいん)」と「契印(けいいん)」は、契約を交わす際の重要な印章になります。
割印と契印をすることで、契約書や契約の内容が正しいことを証明して、契約の改竄かいざんを防ぎます。
「割印」は契約を交わす際に使います。
契約書の原本と写し、正本と副本などように2つ以上の独立した文書が関連していることを示すために各文書にまたがるように押印します。
契約を結ぶときには、自分と相手・自社と他社が存在するので同じ契約書を2部以上作成することになります。
契約書が「同じ時に作成された同じ契約書である」ということを証明するのが「割印」の役割になります。
契約書に「割印」がなければ、自分が持っている契約書と相手が持っている契約書が同一であることを示すことはできません。
領収書とその控えにまたがって押す印章や収入印紙へ押印する際に書類と印紙にまたがって押印をする場合があります。
この場合の押印は「消印」になります。
次に、契印のこと、割印と契印の違い・契印の位置・契印の失敗などの紹介をします。
契印(けいいん)
「割印」は、契約書が「同じ時に作成された同じ契約書である」ということを証明します。
「契印」は、2枚以上にわたる書類のつながりが正しいことを証明します。
契印は、書類の「つなぎ目」・「綴じ目(とじめ)」に押す印章になります。
「契印」は、一度交わした契約書に、後から故意に書類を追加したり、抜き取ったりなどの不正を防ぐ役割があります。
契約書では、「割印」だけでなく「契印」が正しく押印されているか注意が必要です。
次に、割印と契印の違い・契印の位置・契印を失敗しない方法などの紹介をします。
割印の契印の違い
「割印」と「契印」の違いをまとめます。
割印は2部以上の書類が同一であることを証明します。
契印は、2枚以上の書類のつながりが正しいことを証明します。
「割印」も「契印」印章の種類には特に規定はありません。
契印は契約書の長さにより、何度も押印する可能性があります。
契印の偽装を防止する意味でも、契印時には実印以外の認印で押印しましょう。
契印の位置は、見開きの場合は左右のページにまたがって押印します。
押印は上下2か所です。
1ヶ所がホチキス止めの場合は、ページを半分に谷折りにして次のページに重なる部分に押印します。
製本されている場合は、製本テープと契約書の用紙にまたがるように、表と裏に押印します。
契印の失敗をしないように押印する用紙の高さを合わせることがポイントです。
別の用紙や捺印マットを用いることで契印の失敗を防げます。