ムンプス難聴の症状と原因と治療方法
ムンプス難聴は、おたふく風邪が引き起こします。
難聴には2つのタイプがあります。
「伝音難聴」と「感音難聴」です。
「感音難聴」は、鼓膜からうずまき管の間の伝達に異常が起きることが原因です。
「感音難聴」は、うずまき管から大脳の間の伝達に異常が起きることが原因です。
ムンプス難聴はおたふく風邪の合併症の一種になります。
おたふく風邪の正式病名は「流行性耳下腺炎」です。
ムンプスウイルスに感染して耳下腺が炎症を起こす病気がおたふく風邪(流行性耳下腺炎)になります。
「耳下腺」とは、耳の下にある唾液腺のことになります。
ムンプスウイルスに感染しておたふく風邪(流行性耳下腺炎)になると、耳下腺だけでなく顎下腺や舌下腺がはれる事もあります。
腫れの部位は痛みがあり、酷いときには口が開けにくくなることもあります。
痛くて口を開けられないので食事も困難になることがあります。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の腫れは10日間ほど続きます。
おたふく風邪は他人に感染するので、「学校伝染病」に指定されています。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)に感染した子供は、耳下腺の腫れがなくなるまで登校停止になります。
大人がおたふく風邪(流行性耳下腺炎)に感染した場合は出勤停止となります。
次に、ムンプス難聴のことについて紹介します。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)がムンプス難聴の原因です。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)を発症すると、発熱と両側耳下腺腫脹の後の18日以内に難聴の症状が現れます。
一側の耳が突然難聴になります。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)では、耳鳴りやめまいを伴うこともあります。
難聴の症状を適切に訴えられない幼少児では、難聴が見逃されている場合もあります。
幼児がおたふく風邪(流行性耳下腺炎)を発症したら、難聴になっていないか観察をしてください。
ムンプス難聴の特徴に、子供時代に気づかないで聴力を失っていることがあります。
ムンプス難聴の確率
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の原因のムンプスウイルスが、まれに内耳にも感染してムンプス難聴を引き起こします。
通常、一側耳に起こるムンプス難聴は高度で難治性なので注意が必要です。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の好発年齢は2歳~15歳になります。
ムンプスウイルスに感染すると、発熱と両側の耳下腺がおたふくの様に腫れます。
おたふく風邪(流行性耳下腺炎)発症者の0.2~1.1%が、ムンプス難聴を発症する確率です。
ムンプス難聴の発生では、耳下腺の腫れの強さは無関係です。
耳下腺が腫れない不顕性感染でもムンプス難聴になることがあります。
ムンプス難聴の治療
ムンプスウイルスに感染するとおたふく風邪(流行性耳下腺炎)になります。
現時点でムンプスウイルスに対する特効薬はありません。
ムンプス難聴にも有効な治療法がありません。
ムンプス難聴治療では、ステロイドの投与が行われることがありますが聴力の改善はほとんど期待できないようです。
ムンプス難聴で片方のが聞こえにくくなったら、残った反対の正常耳の聴力を保つように気を付けましょう。
難聴に繋がる耳の病気や生活環境では、中耳疾患・騒音被爆に気を付けましょう。
一般的に、片方の耳が正常であれば通常の社会生活に大きな支障はありません。