コアラが木につかまる理由。ユーカリ以外は食べない?

コアラは、哺乳綱・双前歯目・コアラ科・コアラ属に分類されている有袋類になります。

現生種では本種のみでコアラ科コアラ属を構成しています。

コアラの日本語の別名には「コモリグマ(子守熊)」・「フクログマ(袋熊)」があります。

コアラは、オーストラリア東部の森林地帯やユーカリの林などに生息している有袋類です。

体色は背面が灰色で、腹面が白色です。

体長は約65~82cmで、体重は約4~15kgになります。

オーストラリア北部に生息するコアラよりも、南部に生息する方のコアラが体が大きく体毛の長さも長いとされています。

コアラは、タンニンや油分を多く含むユーカリの葉を好んで食べます。

地上を歩くときは4足歩行になります。

 

次に、コアラのこと・コアラが木に抱きつく理由・コアラはユーカリ以外の木にも抱きつく?などの紹介をします。

 

コアラ

 

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コアラが分布している地域は、オーストラリアのクイーンズランド州南東部・ニューサウスウェールズ州東部・ビクトリア州・南オーストラリア州南東部になります。

西オーストラリア州やタスマニア州にはコアラは分布していません。

体の大きさ・体毛の長さともに、寒冷域に行くほど大きく長くなる傾向があります。

クイーンズランド州に生息するコアラが最も小さく体毛も短くなっています。

ビクトリア州に生息するコアラが最も大きく体毛も長くなっています。

ニューサウスウェールズ州に生息するコアラは、大きさも体毛の長さも両者の中間程度になっています。

分布域内では、熱帯雨林・温帯のユーカリ林・疎林などに生息しています。

コアラは、川沿いや海岸地帯に近い、肥沃な場所でユーカリ類に含まれるタンニンや油分が少ない場所を好んでいるようです。

コアラの特徴は、通常は単独で群れを作らないことです。

コアラのオスの胸には茶色の縦線―胸腺があってこの部分からニオイを発します。

オスはこの腺から出るニオイや、尿のニオイによって「なわばり」を主張しています。

コアラのメスは「育児嚢」を持っています。

「育児嚢」の中に乳首を二つ持っています。

「育児嚢」は、ウォンバットと同じく後ろ向きについています。

コアラは樹上生活に適応して、脂肪は少なく筋肉質です。

四肢の筋肉が発達しているので樹上を素早く移動できます。

手足には鋭い爪のついた5本の指があります。

次に、コアラが木に抱きつく理由・コアラはユーカリ以外の木にも抱きつく?などの紹介をします。

 

コアラは木に抱きつく

 

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コアラが木に抱きつく理由は、木に体温を吸収させて身体を冷やすためだと考えられています。

オーストラリアと米国の研究者の研究チームが、暑さの激しい日でもコアラが涼しさを保つ謎を解き明かす研究を行っています。

37種類のコアラに発信機を内蔵した首輪を取り付けて、木の上でのコアラの姿勢・振る舞い・居場所を記録しました。

また、赤外線写真と遠隔気象観測システムを使用して、コアラの周囲の気温を測定しました。

以上の調査・研究の結果、コアラは暑くなるほど木の枝に体をくっつかせていることが分かっています。

コアラは、特に涼しい木の種類を選んでいると考えられています。

気温が下がり、過ごしやすくなるに従って、コアラの姿勢は良くなることもわかっています。

過ごしやすい気温では、背中を木にもたせかけたりします。

気温が低くなると、手足を体の中に入れて気温を保つ姿勢になります。

次に、コアラはユーカリ以外の木にも抱きつくのか?などを紹介します。

 

コアラとユーカリ以外の木

 

コアラが木に抱きつくのは、体温を木に吸収させて身体を冷やすためのようです。

コアラは、ユーカリ以外の木にも抱きつくのか気になりますね。

調査・研究の結果、コアラはユーカリの木よりもアカシアの木にいることを好むこともあるようです。

ユーカリの木に比べてアカシアの木が摂氏約5~7度冷たいのが理由のようです。

ユーカリの木の表面温度は、気温よりも1.5~1.9℃低いとされています。

アカシアの木の表面温度は、気温よりも6.7~8.9℃低いとされています。

コアラは、食べるものが非常に限られるので、基本的には食料になる木を選びます。

只、気温が高い時には表面温度が低いアカシアの木を選ぶようです。