ペンギンが一列になって歩く理由。ペンギンはしもやけになる?
ペンギンは長距離を移動するときには一列になって歩きます。
ペンギンが一列になって歩く理由を知っていますか。
また、裸足で氷の上を歩いているペンギンは、しもやけにはならないのでしょうか。
ペンギンは、鳥綱ペンギン目に属する海鳥の種の総称になります。
主に南半球に生息する海鳥で、飛べない特徴があります。
日本では昔、「人鳥(じんちょう)」・「企鵝(きが)」と呼ばれていたこともあります。
ペンギンは、南半球の広い緯度範囲に分布しています。
南極大陸で繁殖している主な種類は、「コウテイペンギン」と「アデリーペンギン」などになります。
南極大陸の中でも比較的温暖な南極半島や南極周辺の島に主に繁殖地している種は、「ジェンツーペンギン」・「マカロニペンギン」・「ヒゲペンギン」、などになります。
他の種類のペンギンは、南アメリカ・アフリカ南部・オーストラリア・ニュージーランド・南極周辺の島、などで繁殖しています。
最も低緯度にすむペンギンは、赤道直下のガラパゴス諸島に分布する「ガラパゴスペンギン」になります。
次に、ペンギンが一列になって歩く理由・列の先頭のペンギン・ペンギンはしもやけになる?などの紹介をします。
ペンギンは一列で歩く
ペンギンが一列になって歩く理由は、繁殖地域が過酷な環境だからです。
南極大陸などで繁殖しているペンギンにとって最も危険なのは、「クレパス」と「天敵」です。
南極大陸はデコボコの氷の大地です。
氷の大地には、クレパスと呼ばれる氷の裂け目がたくさんあります。
大きな裂け目では30mを超える危険なクレパスなので、落ちれば生きて出ることは叶いません。
雪が降るとクレパスが隠されてしまうので非常に危険です。
南極大陸でのペンギンの天敵は、シャチやアザラシやトウゾクカモメなどです。
このようなクレパスや天敵からの危険を避けるために、ペンギンは縦一列になって歩くと考えられています。
先頭のペンギンがクレパスに落ちれば、後続のペンギンは別のルートを選んで進みます。
先頭のペンギンが天敵に襲われるのを見た後続のペンギンは、別のルートを進んで危険を回避します。
次に、列の先頭のペンギン・ペンギンはしもやけになる?などの紹介をします。
列の先頭のペンギン
ペンギンが一列になって歩く理由は、氷の大地のクレパスや天敵から危険回避するのが理由でした。
その時、最も危険な先頭のペンギンはどのようにして選ばれるのでしょうか。
動物の群れでは、先頭で外敵に向かうのはリーダーですが、ペンギンの群れにはリーダーはいません。
自己犠牲の精神が強いペンギンが、危険を知らせるカナリアの役割を請け負っているわけでもありません。
列の先頭で危険を請け負うペンギンはたまたまのようです。
只、列の先頭を歩くペンギンは、群れの中でも年を取ってルートを知っている経験豊富な個体の確立が多いとされています。
ペンギンはしもやけになる?
ペンギンが一列になって歩く理由は、クレパスや天敵からの危険回避が目的です。
危険に遭遇しやすい、カナリア役のペンギンはたまたまのようです。
裸足で氷の大地を歩いているペンギンは、しもやけにならないのか気になる人もいます。
しもやけは血行不良で起きます。
人がしもやけになるのは、寒いところで血管が拡張したままの状態になって血液の流れが滞るからです。
ペンギンの体の構造は人とは違う仕組みになっていて、太い動脈に細い静脈が絡み合っています。
温かい血液が動脈を流れてペンギンの足先に届けられます。
人の場合は足先から心臓に戻る血液は冷たくなっていますが、ペンギンの場合は動脈に絡んだ静脈を流れるので血液の温度を下げないまま心臓に返されます。
ペンギンの場合は、血液の温度が下がって血行が悪くなることがないのでしもやけは発生しません。