指先の神経が痛い!原因と対処法について | 指と爪の教科書~痛み …
指先の神経が痛いと悩んでいる人も多いようです。
皮膚が赤くなって水膨れが出来ている時には帯状疱疹の疑いがありますが、指先が痺れたように痛い時には他の病気があります。
「しびれ」や痛みは、手(指)・足・首・背中・肩・顔・腰など体のあらゆる箇所で生じます。
「しびれ」や「痛み」には、医療機関での治療が必要な場合と心配のないものがあります。
長時間の正座で足がしびれて痛いような場合は心配いりませんね。
重いものを長い間持っていて手がしびれて痛いのも心配はいりません。
「しびれ」や「痛み」が、脳梗塞・脳卒中・高血圧・脂質異常症・糖尿病・心臓病・頚椎・脊髄・腰椎などの病気のサインの可能性もあります。
病気のサインが疑われる「しびれ」・「痛み」が生じているときは医療機関での治療が必要です。
「しびれ」・「痛み」を、“温かくなれば治る”・“しばらく我慢すれば”・“チョット様子を見よう”などと放置しないでください。
「しびれ」・「痛み」には、重大な病気が隠れていることもあるので要注意です。
指先のしびれ・痛みは「手根管症候群」や「糖尿病性神経障害」の可能性もあります。
次に、指先の神経が痛いのが、「手根管症候群」や「糖尿病性神経障害」だった場合の紹介をします。
手根管症候群
指先の神経が痛い原因が「手根管症候群」のこともあります。
手根管症候群の初期の症状は、示指・中指の「しびれ」と「痛み」です。
最終的には母指(親指)から環指の母指側の3本半の指がしびれます。
手根管症候群は、手を振ったり、指を曲げ伸ばしすると「しびれ」・「痛み」が楽になることがあります。
手のこわばり感があるなどの特徴もあります。
手根管症候群が進行すると、母指の付け根(母指球)がやせてきます。
母指と示指できれいなOKサイン・〇(丸)ができなくなります。
指で細かいものがつまめなくなります。
手根管症候群の原因は不明です。
特発性の場合が多く、妊娠・出産期や更年期の女性が多く発症します。
手根管症候群は、骨折やケガでも発症します。
手をよく使う仕事やスポーツや、透析をしている人などにも生じます。
手根管症候群の治療
指先の神経が痛い手根管症候群の治療を紹介します。
手根管症候群の診察では、
・手首(手関節)を打腱器などでたたいて「しびれ」・「痛み」を見る
・手首(手関節)を直角に曲げて手の甲をあわせて保持し「しびれ」・「痛み」を見る誘発テストなどで調べます。
電気を用いた筋電図検査・正中神経の伝導速度測定・エコー検査・MRI検査が必要なときもあります。
手指に「しびれ」・「痛み」の症状があるときは整形外科医の診察を受けてください。
手根管症候群の場合は、消炎鎮痛剤・ビタミンB12などの飲み薬・塗布薬・局所の安静・腱鞘炎を治めるための手根管内腱鞘内注射などの療法が行われます。
難治性の場合、母指球筋がやせてい・腫瘤のある場合は、内視鏡を用いた鏡視下手根管開放術や小皮切による直視下手根管開放術が行われます。
糖尿病性神経障害
指先の神経が痛いのが糖尿病性神経障害の場合もあります。
糖尿病で血糖値の高い状態が続くことで全身の血管がダメージを受けます。
糖尿病の合併症のなかでもっともよく起こるのが、「痛み」をはじめとした感覚異常を引き起こす神経障害になります。
糖尿病を患っていて、
・血糖コントロールが不良で高血糖が続いている
・糖尿病を発症して何年も経っている
・高血圧や脂質異常などの生活習慣病がある
・喫煙や飲酒習慣がある
以上の場合は神経障害などの合併症を起こすリスクは高まります。
「しびれ」・「痛み」の心配は、自己判断しないで医者に相談するのが大切です。
糖尿病による神経障害は自然には治りません。
「しびれ」・「痛み」への対処をしなければ症状は進行します。
神経障害が進むと、感覚が鈍くなります。
感覚神経の異常だけでなく、循環・呼吸・消化などの自律神経にも障害が起こります。