「虎の巻」はなぜ虎?犬の巻、竜の巻もある?
受験勉強や資格勉強をしていると「虎の巻」という言葉を聞きます。
虎の巻は、なぜ虎と言うのか気になったことがありませんか。
「虎の巻」の語源はどこからきているのでしょうか。
また、虎の巻があるのであれば、「犬の巻」や「龍の巻」などという言葉もあるのでしょうか。
次に、虎の巻の意味・なぜ虎の漢字が虎の巻についている?・虎の巻の語源・犬の巻や龍の巻もある?などを紹介します。
虎の巻
虎の巻の意味は、門外不出の秘伝が書かれている書になります。
現在では、虎の巻と言えば教科書の解説書・参考書・ネタ本・教科書ガイド・あんちょこ、などを指すことがあります。
「あんちょこ」とは、「安直(あんちょく)」が変化した言葉になります。
教科書を解説した参考書や教科書ガイドのことを「あんちょこ」と呼びます。
「あんちょこ」という呼び方は昭和初期から使われています。
俗な呼び方の「あんちょこ」ですが広く使われています。
教科書を転写したものに語句や公式の要点解説・教科書にある問題の解説をしたものを「あんちょこ」と呼ぶことが多いようです。
本来は予習・復習など自習のために作られた自習参考書が「あんちょこ」です。
多くの学生は、宿題として出された教科書の問題を手っ取り早く済ませるために「あんちょこ」を使っているようです。
次に、なぜ虎の漢字が虎の巻についている?・虎の巻の語源・犬の巻や龍の巻もある?などを紹介します。
なぜ虎
虎の巻の語源を紹介します。
「虎の巻」という言葉は、古代中国の兵法書である「六韜(りくとう)」からきているとされています。
「六韜(りくとう)」は、文・武・竜・虎・豹・犬の六巻からなる兵法書です。
「六韜(りくとう)」の中の、兵法の奥義が記された秘伝書が「虎韜の巻(ことうのまき)」です。
兵法秘伝書の「虎韜の巻(ことうのまき)」が略されて「虎の巻」になったと考えられています。
現在では、「虎の巻」は本来の意味から単に秘伝書の意味に転じて、教科書の解説本などの意味に使われるようになっています。
次に、犬の巻や龍の巻はある?などの紹介をします。
犬の巻や竜の巻
虎の巻は、古代中国の兵法書から転じた言葉です。
なぜ虎なのかと気になる人もいます。
古代中国の兵法書の「六韜(りくとう)」には、虎の巻の語源となった「虎韜の巻(ことうのまき)」があります。
「虎韜の巻」を略して「虎の巻」になっています。
「六韜」には、文韜・武韜・龍韜・虎韜・豹韜・犬韜があります。
「虎の巻」だけでなく、「文の巻」・「武の巻」・「龍の巻」・「豹の巻」・「犬の巻」もあります。
「六韜」の「文韜」には、準備や政治問題が書かれています。
「武韜」には、政治的戦略が書かれています。
「龍韜」には、作戦指揮や兵力配置などが書かれています。
「虎韜」には、平野部での戦略、武器の使用法が書かれています。
「豹韜」には、地形に応じた戦略が書かれています。
「犬韜」には、訓練、編成、兵種に応じた作戦が書かれています。