日射病、熱射病、熱中症の違い。処置も違う?
日射病と熱射病と熱中症は、似ている名前なので同じような症状だと思われがちです。
日射病と熱射病と熱中症の症状には違いがあります。
高齢者や幼児だけでなく、若くて元気な人でも日射病・熱射病・熱中症にはなります。
外気温が高く直射日光が強い季節には、日射病・熱射病・熱中症の予防対策が大切です。
次に、日射病・熱射病・熱中症の違いと、日射病・熱射病・熱中症の予防対策を紹介します。
日射病
日射病・熱射病・熱中症の違いや日射病・熱射病・熱中症の予防が分かるために、「日射病」の概要を紹介します。
日射病は、水分がたりなくなり脱水症状を起こして体調不良になることです。
炎天下でのスポーツや、激しい肉体労働をした時には大量の汗をかきます。
大量の汗をかくことで、体内の水分が足りなくなり心臓に戻される血液量が少なくなってしまって脱水症状になります。
脱水症状とは、体から排出される水分量が増えたり、摂取する水分量の不足によって体内の水分が正常値以下に減少した状態のことです。
脱水症状によって様々な体調不良が引き起こされます。
脱水の程度によって、「初期」・「軽度」・「重度」に区分されて対処の方法も変わります。
「初期の脱水」は体重の2%の水分喪失です。
喉の渇きや食欲減退などの症状があります。
水温10℃程度の体液に近い濃度の電解質が含まれた冷たい水を飲みます。
ぬるま湯やお茶などよりも10℃程度の冷たい水が体への吸収が早くなっています。
「軽度の脱水」は体重の4%の水分喪失です。
強い喉の渇き・食欲減退・唇の乾燥・めまい・吐き気などの症状になります。
スグに体液に近い濃度の電解質が含まれた10℃程度の冷たい水を飲みます。
「重度の脱水」は体重の6%の水分喪失です。
強い喉の渇き・脱力感・眠気・強い頭痛・嘔吐・意識障害になります。
医療機関で点滴による水分補給をします。
重篤な場合は医療機関での緊急処置が必要になります。
熱射病
日射病・熱射病・熱中症の違いや日射病・熱射病・熱中症の予防が分かるために、「熱射病」の概要を紹介します。
熱射病は、熱中症の中でも最も重症で体温調節機能が失われる状態です。
熱射病は、体の熱を十分に発散できなくて熱が体にこもり高い体温に体が対処出来なくなった状態です。
熱射病では40度以上の高熱がみられ、発汗が止まり、意識障害が起こります。
熱射病は夏だけでなく冬でも発症します。
冬の寒い季節に暖房の効いた部屋で厚着をしたりするときに起こります。
熱射病になったら、体の熱を十分に外に逃がしてやります。
冷たいタオルで拭いたり風を送ったりして体を冷やします。
熱中症
日射病・熱射病・熱中症の違いや日射病・熱射病・熱中症の予防が分かるために、「熱中症」の概要を紹介します。
熱中症は、高温・多湿の環境に身体が適応しないことによって起こる様々な症状です。
熱中症は、いろいろな条件下で体内の熱を体外へと十分に発散できないで体内に熱が溜まってしまう状態です。
体温がどんどん高くなって通常の体温調節機能が喪失するので仕事や運動の継続ができなくなります。
意識障害・異常な言動・ショック症状などがみられるようになり、命の危険も伴います。
熱中症は、進行状況や内臓機能や身体機能への影響によって4つに分類されています。
熱失神・熱痙攣・熱疲労・熱射病です。
熱失神や熱痙攣の場合は、冷所での安静・体を冷やす・水分補給などの対処をします。
熱疲労の場合は、医療機関での診察が必要になります。
熱射病の場合は、入院加療が必要になります。
場合によっては集中治療になります。