お墓参りで墓石に水をかける意味と道具の名前。お酒もかけてよい?
墓石に水をかけますが、お墓に水をかける意味は何でしょうか。
お墓に水をかけるようにお酒もかけて良いのでしょうか。
お墓に水をかける道具の名前を知っていれば役立ちそうです。
次に、墓石のこと・墓石の歴史・墓石に水をかける意味・お墓に酒をかけてもよい?・お墓に水をかける道具の名前、などの紹介をします。
墓石(ぼせき)
墓石の読みは「ぼせき・はかいし」になります。
墓石は、墓のしるしに建てる石材製品です。
墓石のことは墓碑(ぼひ)とも言います。
日本の墓碑には、墓石・五輪塔・宝篋印塔・宝塔・多宝塔・層塔・板碑、などがあります。
墓石に使われる石材は、「野石」・「花崗岩」・「大理石」・「石灰岩」・「砂岩」などになります。
「野石」は、墓を作る風習が始まった初期の頃の墓石です。
ただ石を置いた墓・故人の名前や享年を碑文とした墓などです。
「花崗岩」の墓石は硬性が高いので手作業による碑文加工が困難です。
現在ではブラストマシンを使って花崗岩の加工を行なっています。
「大理石と石灰岩」は、加工がしやすいですが酸に弱い特徴があります。
大理石や石灰岩の墓石は、酸性雨を長期間浴びると碑文などが溶解して読み取れなくなります。
「砂岩」は、加工しやすくかつ耐久性が有ります。
他の石材と比較しても経年劣化しにくい特徴があります。
次に、墓石の歴史・墓石に水をかける意味・お墓に酒をかけてもよい?・お墓に水をかける道具の名前、などの紹介をします。
墓石の歴史
日本の墓石の歴史は、旧石器時代以降になります。
縄文時代後期~弥生時代より後には、一見して分かるような墓所が造営されるようになりました。
古墳が姿を消した後の平安時代になると、公家・地方豪族・高僧などに墓碑が建てられるようになりました。
墓碑には、供養塔・五輪塔・宝篋印塔・宝塔・多宝塔・層塔などがあります。
鎌倉時代~室町時代にかけては、禅宗の到来とともに位牌と戒名が中国から伝わりました。
この時期に、位牌型の板碑や今日の墓石に近い角柱型のものも作られるようになりました。
庶民が墓石を建てる習慣は、戦国時代の畿内に始まったと考えられています。
江戸時代になると、全国的に先祖に対する供養・葬儀・墓などの仏事が生活の中に定着します。
第二次世界大戦後になると、洋型の墓石が登場します。
現在ではデザイン墓石なども人気があります。
次に、墓石に水をかける意味・お墓に酒をかけてもよい?・お墓に水をかける道具の名前、などの紹介をします。
墓石に水をかける意味
墓石 水をかける意味は、ご先祖の渇きを救うことと、墓周辺の餓鬼への施しとされています。
仏教では人は亡くなると6つの世界を輪廻(りんね)します。
6つの世界の中の餓鬼界(がきかい)には水がありません。
喉が渇いて苦しまないように、墓石に水をかけて渇きから救います。
また、墓の周辺をうろついている餓鬼(がき)への水の施しもあります。
お墓に酒をかけるのも、水をかけるのと同じ意味になります。
先祖が好きだったお酒で喉の渇きを救う意味があります。
只、水以外の酒やお茶やジュースなどは、お墓のシミの原因になります。
墓石にとっては、水以外の酒やお茶やジュースはよくないと言えます。
水以外の飲み物には様々な成分が含まれています。
お墓に水をかける道具の名前は「手桶」と「ひしゃく」です。
「手桶」に水を入れて運んで、「ひしゃく」で水をすくって墓石にかけます。