輸送費がかかるのに外国産の肉が安い理由
貿易の自由化が進むと外国産の食肉や野菜を安い価格で購入できるようになります。
どうして日本の食材と外国の食材に値段の差があるのでしょうか。
価格差の理由は食肉や野菜を生産する方法と手間と労働賃金の違いになります。
日本の農産物の生産コストは海外の農産物生産コストの数倍も高くなっています。
日本の農家の耕作面積が狭いので効率が悪くなっています。
また、労働賃金が高いのでさらに高くなります。
米作りで比較すればわかりやすくなります。
日本の農家の平均作付面積は1ヘクタールとしたときアメリカの平均作付面積は114ヘクタールになります。
広大な作付面積の農場で機械化農業をすれば生産コストは格段に下がります。
日本での米の1トン当たりの生産費は21万円ですが、アメリカでは1.3万円になります。
米の場合でも19倍程度の価格差がでます。
食肉を考えた場合でも飼料コストが19倍以上あることになります。
食肉の場合は牛や豚の飼料コストだけでなく飼育管理コストや加工コスト・運搬コストなどもあるので外国産の食肉の方が安くなるのは当然だと考えられます。
外国産の肉もタンカーなどで海上を運搬するコストが必要ですが、食肉の生産・加工コストが安価なので国産の食肉よりも安く購入できることになります。
安い海外の食肉には生産時の飼料の残留農薬などのリスクの可能性を指摘する人もいます。
次に、外国産の食肉が安い理由や肉の違いやリスクなどの紹介をします。
外国産の食肉
外国産の食肉が国産食肉と比べて安い理由は生産や加工コストの安さになります。
牛や豚を育てるには大量の飼料が必要になります。
海外の飼料農場では広大な面積と総合的な機械化によって、生産コストを日本では比較にならないほど安価にできます。
人件費も低コストの人材を使っているので食肉の生産コストが安くなります。
運搬費も大量にタンカーに積載して日本の消費地の港に直接運ぶので価格を抑えられます。
外国産と国産の牛食肉の違い
外国産と国産の牛食肉の違いは牛の品種になります。
国内産の牛食肉は日本人の食習慣に合わせた肉質になっています。
外国産の牛食肉は、現地の食習慣に合わせた肉質になっています。
日本で輸出用のものつくりをするときには輸出先のニーズに合わせて工夫しますが、外国産は日本人のニーズに合わせたものつくりをしていません。
外国産の牛食肉を食べるときには、お好みに合わせて調理方法を工夫する必要があるのではないでしょうか。
国産牛と外国産牛の違いとしては、国産牛は日本人の好みに合わせて日本の牛と外国の牛を掛け合わせてつくられています。
具体的には日本人が美味しいと感じる国産牛にはきれいに霜降りが入っていますが、外国産牛肉は赤身が多く端に油や筋が多くなっています。
日本人が好む霜降り肉などは海外では好まれないようです。
外国産食肉と健康
外国産食肉が安い理由は生産コストが抑えられているからです。
国産の食肉生産が高い理由は、高い飼料・高い労働費・高い運搬費が原因だと考えられます。
安い外国産食肉はスーパーやバイキングスタイルのレストランでも人気があります。
安い外国産食肉は健康的には問題はないのでしょうか。
外国産食肉の場合は、飼料に含まれる残留農薬のリスクや加工時の品質管理などに問題があることが昔は指摘されていました。
最近は、残留農薬や狂牛病などのリスクは聞きませんが完全に問題が解決したか否かは分かりません。