屋上のヘリポートの「H」、「R」マークの意味と違い
ヘリポートには「H(h)」と「R(r)」のマークがあります。
ヘリポートの「H(h)」と「R(r)」にはどのような意味があるのでしょうか。
ヘリコプターには垂直離着陸の性能があるので、比較的狭隘な場所においても離着陸が可能になっています。
ヘリコプター専用に整備された離着陸場をヘリポートと呼びます。
簡易的なヘリポートである飛行場外離着陸場でも、ヘリコプターが着地できる十分な強度を保持した接地面が最低限必要になります。
簡易的なヘリポートとして草原・耕地などが用いられることもあります。
高層ビルの屋上に設置される緊急離着陸場および緊急救助スペースは、火事や災害時のみにしか利用されないので、繰り返し発着が可能なヘリポートとは構造的に大きく異なっています。
次に、ヘリポートのこと・緊急離着陸場・ヘリポートの「H(h)」と「R(r)」のマーク・ヘリポートの「H(h)」と「R(r)」の意味、などの紹介をします。
ヘリポート
日本のヘリポートは大きく3に分けられています。
「公共・非公共用ヘリポート」と「飛行場外離着陸場」と「緊急離着陸場および緊急救助スペース」です。
「公共・非公共用ヘリポート」は、航空法第38条ほかが適用されるヘリポートです。
「飛行場外離着陸場」は、航空法79条但し書きが適用されるヘリポートです。
「緊急離着陸場および緊急救助スペース」は、消防庁指導、各自治体消防の基準によって高層ビルの屋上に設置されるヘリポートです。
日本の航空法で定めるヘリポートとは、「公共用ヘリポート」と「非公共用ヘリポート」のみを指します。
「公共用ヘリポート」は、「東京都ヘリポート」など約20か所あります。
「非公共用ヘリポート」は、各地の警察本部やドクターヘリの拠点病院など約100ヶ所あります。
「公共用ヘリポート」と「非公共用ヘリポート」の最も大きな違いは法的な制限力になります。
「公共用ヘリポート」の飛行ルート下には、飛行障害となるようなビルやアンテナは建てることができません。
樹木も飛行障害となるほど成長した場合は強制的に伐採されます。
「非公共用ヘリポート」には、「公共用ヘリポート」のような法的拘束力がありません。
飛行ルート下にビルなどが建ち飛行障害となると、「非公共用ヘリポート」の認可が取り消され発着できなくなります。
次に、緊急離着陸場・ヘリポートの「H(h)」と「R(r)」のマーク・ヘリポートの「H(h)」と「R(r)」の意味、などの紹介をします。
緊急離着陸場
「緊急離着陸場」は、災害時など緊急の場合のみにしか利用できないヘリコプター離着陸場です。
高層ビルの屋上に、緑色の床に白地で「H」と書かれたヘリポート状のものを見かけることがありますが、あれは航空法上のヘリポートではありません。
「緊急離着陸場や緊急発着場」と呼ばれる施設になります。
国土交通大臣は火災や大事故などの緊急時を除き、ヘリポート以外へのヘリコプターの発着を許可していません。
「緊急離着陸場」は、火災やテロなどの緊急時に備えた施設なので、緊急時以外のヘリ発着はできません。
「緊急離着陸場」の設置基準は統一されておらず各自治体で異なっています。
次に、ヘリポートの「H(h)」と「R(r)」のマーク・ヘリポートの「H(h)」と「R(r)」の意味、などの紹介をします。
ヘリポートのHとR
ヘリポートの英語表記は「heliport」です。
ヘリポートとは、ヘリコプター専用の離着陸場のことです。
ヘリコプターが離着陸する場所のみを指す場合は、ヘリパッド(helipad)といいます。
航空法に定めるヘリポートとは異なる消防活動のために、高層ビルの屋上に設置されたヘリコプターの離着陸場は、「緊急離着陸場(Hマーク)」と「緊急救助用スペース(Rマーク)」で区別されています。
マークは円内に「H」または「R」の文字が記入されています。
「緊急離着陸場(Hマーク)」と「緊急救助用スペース(Rマーク)」のヘリポートは、火災やテロなどの緊急時にしか使用できません。
「Hマーク」は消防・防災ヘリが消火活動や救助活動をするための離着陸施設を指しています。
「Rマーク」は着陸はせずに、ウインチで人員・機材の乗降をする場所を指しています。
「R」の語源には諸説あり、ラペリングのR・レスキューのRなどがあります。