脚本、台本、シナリオの違い。書き方も違う?
脚本と台本とシナリオの違いが分かる一般の人は少ないのではないでしょうか。
脚本・台本・シナリオでは、書き方も違うのでしょうね。
次に、脚本・台本・シナリオの違いや、脚本・台本・シナリオの書き方の違いなどを紹介します。
脚本
脚本と台本とシナリオの違いや、脚本・台本・シナリオの書き方の違いを分かるために「脚本(きゃくほん)」の概要を紹介します。
脚本とは、演者のために何時・何処で・誰が、を示すテキストのことです。
脚本は台詞・ト書きだけで構成された、小説とは異なる演者に使われる設計図的役割を担います。
脚本では文学的表現や美文は要求されません。
小説などでは活用される、登場人物の心情などの主観描写を極力排除したものです。
脚本には、映像やシーンをそのまま書き写したような客観的な映像描写が要求されます。
脚本には、ラジオ・テレビ・映画などのメディアの特質や慣習に従った、一定のフォーマットが必須とされる場合もあります。
脚本に使われる原稿用紙は、基本的に200字詰め(20字×10行)です。
脚本に使われる原稿用紙は「ペラ」とも呼ばれています。
脚本の書き方は、絵画や彫刻を作る方法に例えられることがあります。
どこからストーリーを始めてどこに向かって進んでいくのか、広がったストーリーの最後はどう収束するのかなどのバランスをみながら作り進められます。
映像化・漫画化することによって一つの作品とみなされることが多いので、脚本が単独で発表されることは基本的にありません。
脚本と小説などとの大きな違は、複数で書かれることがあることです。
監督・プロデューサー・作画者・編集者などと打ち合わせをしつつ脚本を作り上げていくことが多いようです。
場合によっては、通常のスタッフに加えて別のスタッフ・俳優・スポンサーとの打ち合わせが行なわれることもあります。
台本
脚本と台本とシナリオの違いや、脚本・台本・シナリオの書き方の違いを分かるために「台本(だいほん)」の概要を紹介します。
台本は、演劇・映画・テレビ番組・行事・イベントなどで進行を実時間順に書き記した物になります。
演者に使われる台詞を中心としたものを台本と呼びます。
演劇・催し物の演者や関係者が台本に従って行動することで、演劇・催し物全体が協調を保ちながらスムーズに進行します。
台本は、関係者間の共通認識を形成して全体の協調を図るために使用します。
台本が使われている分野には、演劇・映画・音楽劇・テレビドラマ・アニメ・テレビ番組・行事・イベントなどがあります。
演劇の台本・映画の台本・音楽劇の台本などです。
テレビ番組の台本には、番組進行の内容が記されていて「進行台本」と呼ばれることもあります。
イベント(催し物)の台本は、イベントの進行の段取りが記してあります。
シナリオ
脚本と台本とシナリオの違いや、脚本・台本・シナリオの書き方の違いを分かるために「シナリオ」の概要を紹介します。
「シナリオ」は脚本のことです。
「シナリオ」という言葉は、「ヘンリー・小谷」が使った片仮名のおびただしい映画用語の一つだとされています。
「ヘンリー・小谷」は、1920年に松竹が映画事業に乗り出すためにアメリカから招聘しました。
シナリオと呼ばれる前までは「台本」という言い方をしていたとされています。
シナリオは、もともとは即興劇用のおおまかな筋を書いたものを意味していたようです。
今日ではコンピュータゲームの原案などにもシナリオという言葉が使われています。